酴ブログ/2020-08-20

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箆棒の局外者だったわたし…

 いつも皆さんがご覧になっているわたしは、本当のわたしではありません。大嘘つきの虚像です。つまり、何もかもが天門庵の仕事のために作り上げられた偽物のわたしです。善人の振りをしてきましたが、社会規範を逸脱した薄っぺらな局外者でした。

 演出と演技で固められた天門庵のわたしは、罪深き小悪人で箆棒な除け者でした。普通では考えられない霊力と桁外れの知能を与えられたものの、両方ともに中半端に終わった理由は、積み上げられた過去世の罰にあります。

 わたしは、天衣無縫の大馬鹿者でした。そして、今は、見た目よりも老いました。心脳も身体も昔の面影はなく、みすぼらしい爺に成り下がりました。20年前のわたしは、もうどこにもいません。しかし、これがわたしに与えられた人生だったのです。諸行無常。


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